完璧と完全無欠

 ショパンの言葉で「完璧というのはたくさんいますから、 人びとはそれでは満足しないのです。 成功に必要なのは完全無欠です。」というのがありますが、日本語で「完璧」と「完全無欠」はほぼ同じ意味なので(個人的にはむしろ「完璧」のほうが優れている印象です)、実は何を言ってるかいまいち分からなかったため、原文をぐぐろうとがんばりましたが、力不足で見つかりませんでした。

 『ショパン全書簡』はたぶん積んでしまうと思いまだ買っていないのですが、載っているのは1831年までの書簡らしいので1842年とされるこの言葉はおそらく載っていないと思い、仕方なくアーサー・ヘドレイの原文を見ると、”…people are no longer satisfied by relative perfection, since we have too much of that. What is needed for success is something perfect…”(太字はわたし)となっているので、もしかしたら不適切な日本語訳の部類かもしれません。

 ヘドレイの訳が適切ならば、「人々はもはや相対的な完璧さには満足しません。そういうのはたくさんすぎるほど見ていますからね。成功に必要なのは(絶対的な)完璧さです。」みたいな感じのほうが誤解が少ないと思います。

 ただこのショパンの言葉じたいヨーゼフ・フィルチ(天才カール・フィルチの兄弟)の伝聞だし、エーゲルディンゲルも「ファクシミリもないからこの手紙が本物かどうかたいへん疑問」と言っているので、そもそもあんまり信ぴょう性のある資料ではないんですが・・・。